5月16日は、世間でどんな記念日や出来事があるのか、ちょっと気になりませんか?
ここでは
- 記念日
- 歴史的なトピック
- 誕生日占い
- 5月16日生まれの著名人
- この日にまつわる花と言葉
などをざっくりとご紹介します。
5月16日は何の記念日?
旅の日
1689年5月16日に松尾芭蕉が弟子の河合曾良を伴い、奥の細道の旅へと出発したことを受け、旅を愛する作家や芸術家の集まりである「日本旅のペンクラブ」によって制定された記念日です。
旧暦では元禄2年3月27日に当たり、名所を巡ることを志した芭蕉は、自らの家を売却して旅費を工面したとも伝えられています。
当時の芭蕉は45歳という年齢で旅へ出発し、江戸(現在の東京)から日光(栃木県)、東北各地、日本海側を経由して最終的には岐阜へ至るまで、推定2,400kmにおよぶ道のりを踏破したと考えられています。
「松尾芭蕉=服部半蔵?!」説
明治から大正時代にかけて、一部では「松尾芭蕉は徳川家康に仕えた忍者・服部半蔵なのではないか」といううわさがささやかれていたそうです。背景としては以下のような点が挙げられます。
- 旅の速度や移動距離が、当時の若者と比較しても群を抜いていた
- 藩境や関所の多い時代、一般人が自由に長距離を移動するのは困難だった
また、芭蕉の巡遊後から「かごめの唄」が東日本全域に普及し始めたとも言われ、そこには徳川埋蔵金に関する暗示が含まれているのでは、という説も存在しました。
こうした“逸材を探し出す”ために「かごめの唄」を広める目的で芭蕉が諸国を巡ったのでは、という意見もあったようですが、近年の研究では「芭蕉と服部半蔵は別人」というのが通説になっています。ただし、こうした異説のおかげで、芭蕉に対する多角的な注目が集まる一因となったのは確かです。
平和に共存する国際デー
国際連合総会で決議され、5月16日に「平和裏に共存する国際デー(International Day of Living Together in Peace)」として制定されました。これは「平和を維持しつつ暮らす」という意味合いを持つ言葉で、国や文化が異なる人々がお互いを尊重し合い、連帯し、調和していくことの大切さを世界的に呼びかける日でもあります。
それぞれが異なる背景で育ち、平和に対する感覚が一致しないなかでも、
- 相手を受け入れる
- 耳を傾ける
- 理解し合う
- 敬意を払う
- 感謝を忘れない
といった基本的な姿勢を持つことが重要だと考えられています。毎年5月16日前後には、各国で平和について意見を交換するイベントなどが開催されます。
国際光デー(IDL)
国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)は5月16日を「光の国際デー(International Day of Light)」として定めています。光は、科学技術から芸術、教育、医学、エネルギー、通信など、社会のさまざまな分野において欠かせない要素です。
ユネスコが掲げる「教育・平等・平和の実現」にも、光は大きく寄与すると考えられており、毎年5月16日を中心に国内外で光に関するシンポジウムやイベントが催されています。
そのほかの5月16日に関わる記念日・行事
イベント関連
- HAE DAY稀少疾患であり難病指定もされている「遺伝性血管性浮腫(HAE)」に関する世界的な学会が、隔年で5月16日前後にハンガリー(ブタペスト)で開かれていることにちなみ、患者支援団体「HAEジャパン」がこの日を記念日に定めています。
“はじまり”にまつわるもの
- 工事写真の日建築現場の工事工程を記録する写真撮影業務を手がける有限会社多摩フォートが、1997(平成9)年5月16日に事業を始めたことから、同社によって制定されました。
飲食関連
- オリーゼの日
植物性発酵食品「オリーゼ」の開発に成功した大場八治氏の誕生日(5月16日)にちなんで、株式会社オリーゼ本舗が制定した記念日です。
語呂合わせ
- 抗疲労の日「こう(5)ひ(1)ろう(6)」という語音の組み合わせが由来で、日本初の疲労回復ウェアなどを手がける株式会社ベネクスが5月16日に記念日を設定しています。
追悼に関するもの
- 透谷忌詩人として名を残した北村透谷の命日が、1894(明治27)年5月16日であることから、この日が追悼日として挙げられています。
諸外国の記念日
- 教師の日(マレーシア)1956(昭和31)年5月16日に、後のマレーシア教育の基盤となる「ラザク報告書」がマレーシア連邦行政委員会で承認されたことから、この日を「教師の日」と定めています。
以上のように、5月16日には実に多種多様な由来やエピソードが存在します。歴史や文化、国際的な取り組みに触れる日として、それぞれの由来を思い返してみるのも面白いかもしれません。
5月16日に起こった主な出来事
女性登山家・田部井淳子によるエベレスト初登頂
1975(昭和50)年5月16日、日本の女性登山隊の一員であった田部井淳子さんが、女性として世界で初めてエベレスト(標高8,848m)の頂に到達しました。
この偉大な功績を称え、ネパール王国からは最高位といわれる「グルカ・ダクシン・バフ賞」が授与されています。
さらに田部井さんは、1991(平成3)年1月19日に南極大陸最高峰のヴィンソン・マシフ(標高4,892m)を制覇し、女性で初めて六大陸最高峰に登頂。そして翌1992(平成4)年にはヨーロッパ最高峰のエルブルス山(標高5,642m)にも成功し、世界の七大陸最高峰を女性として初めてすべて踏破した人物として知られるようになりました。
七大陸最高峰一覧
- エベレスト(8,848m):アジア
- エルブルス山(5,642m):ヨーロッパ
- マッキンリー(旧称:デナリ山、6,194m):北アメリカ
- アコンカグア(6,959m):南アメリカ
- キリマンジャロ(5,895m):アフリカ
- コジオスコ(2,228m):オーストラリア
- ヴィンソン・マシフ(4,892m):南極大陸
その他のトピックス(5月16日)
- 1843(天保14)年イギリスで、世界初となる郵便と電報の公的業務が開始。
- 1949(昭和24)年北海道にある「支笏洞爺国立公園」が正式に国立公園に指定される。
- 1953(昭和28)年NHKによる大相撲のテレビ中継がスタート。
- 2015(平成27)年
千葉県の幕張海浜公園にて、空のF1とも呼ばれる「レッドブル・エアレース・ワールドシリーズ」が日本で初めて開催。
5月16日の誕生日占い
5月16日生まれの方は、一般的な占いの傾向として
- 直感力や洞察力が高い
- 個性的と思われることが多い
- 人あたりがよく、周囲との交流を大切にする
- ビジネスセンスを生かして新しいアイデアを生む
などといわれています。社交的かつクリエイティブな面が特徴的です。
5月16日生まれの有名人
- ルイ=ニコラ・ヴォークラン(1763年)
化学者・薬剤師。クロムやベリリウムを発見。 - デイビッド・エドワード・ヒューズ(1831年)
発明家。印刷電信機やカーボンマイクの開発者。 - 溝口健二(1898年)
映画監督。『祇園の姉妹』『雨月物語』などで知られる。 - ヘンリー・フォンダ(1905年)
ハリウッドを代表する俳優。 - わたなべまさこ(1929年)
漫画家。代表作に『ガラスの城』など。 - ささきいさお(1942年)
歌手・俳優。アニメ主題歌などで有名。 - ロバート・フリップ(1946年)
キング・クリムゾンのギタリスト。 - 石塚運昇(1951年)
声優として多方面で活躍。 - ピアース・ブロスナン(1953年)
映画『007』シリーズなどで知られる俳優。 - ジャネット・ジャクソン(1966年)
世界的に活躍するミュージシャン。 - 大倉忠義(1985年)
アイドルグループ・関ジャニ∞のメンバー。 - 横尾渉(1986年)
Kis-My-Ft2のメンバー。 - ミーガン・フォックス(1986年)
米国のファッションモデル、女優。 - 桜井玲香(1995年)
元乃木坂46キャプテン、現在はモデル・俳優として活動。 - …など多数。
5月16日の誕生花
5月16日の誕生花には「アリウム」「イキシア」「モッコウバラ」があります。それぞれ花姿や色合いが独特で、その見た目や特徴から由来した花言葉が付けられています。
花名 | 花言葉 |
---|---|
アリウム | 「円満な人柄」「不屈の心」「正しい主張」 |
イキシア | 「誇り高い」「君を離さない」 |
モッコウバラ | 「純潔」「初恋」「素朴な美」 |
■ アリウム
- 花言葉:「円満な人柄」「不屈の心」「正しい主張」
- 由来:球状に咲く花姿が「円満」、真っすぐに伸びる茎が「不屈の心」や「正しい主張」を連想させるとされます。
■ イキシア
- 花言葉:「誇り高い」「君を離さない」
- 由来:剣のようにシュッと伸びるシルエットが「誇り高い」イメージに、傷つくと粘液を出す性質が「離さない」という印象を生んだといわれます。
■ モッコウバラ
- 花言葉:「純潔」「初恋」「素朴な美」
- 由来:一般的なバラより小ぶりで、やさしい雰囲気を持つことから、清楚さや素朴な印象を表す言葉が付与されています。
まとめ:5月16日は旅と平和、そして挑戦の象徴の日
5月16日は、「旅の日」や「平和に共存する国際デー」「国際光デー」など、歴史や文化、科学技術に関連する記念日が多く制定されています。特に、松尾芭蕉が「奥の細道」の旅へ出発した日として知られ、旅の意義や自由な心を象徴する日ともいえるでしょう。
また、田部井淳子さんのエベレスト初登頂をはじめ、挑戦と偉業が刻まれた日でもあります。こうした歴史を振り返ることで、私たち自身の挑戦や成長のヒントを得る機会になるかもしれません。
誕生花の「アリウム」「イキシア」「モッコウバラ」には、円満な人柄、誇り高い精神、純粋な心といったポジティブなメッセージが込められています。
5月16日を迎えるにあたり、旅を楽しむ気持ち、平和を尊重する姿勢、新たな挑戦への一歩を意識してみるのも良いかもしれません。日常の中にある「記念日」をきっかけに、少し違った視点で今日を過ごしてみてはいかがでしょうか?